新茶時期になると、当たり前のように使う言葉、耳にする言葉を集めてみました。
改めて見直すと、味があり面白い言葉に感じます。
◆茶山(ちゃやま)
『茶畑』・・摘んでいる場所を云います
◆引き手さん
お茶摘みさんのリーダーで、茶山のことはお任せします。一番長くお世話になってる方にお願いしています。今の引き手さんは、50年あまりお世話になっています。
◆おけんずい
朝6時から摘んでくださっているお茶摘みさんの朝食に、大きなおにぎりを出しています。炊き込みご飯にしたり工夫しています。お漬物と海苔や昆布などを付けて食べてもらいます。3時には、おやつと飲み物を出しますが、これは『3時のおけんずい』と云っています。
◆芽運び
一日に4回、摘んでもらった茶葉を工場に運びます。長時間置くと、お茶の葉が蒸れてしまうのです。
工場では、製造するまでコンテナで風を送っておきます。
◆芽摘み
ベテランさんの時間給に対して、休憩時間も有効に使いたい若い主婦や経験の浅い方は、芽摘みといって、1kgでいくら・・・というように、測って計算します。
◆中山(なかやま)
永いお茶摘みの労をねぎらうために、折り返しぐらいのいい日に『おはぎ』をお茶摘みさんやお世話になっている方にもらっていただきます。『茶団子』の時もありました。
◆籠やぶり
30年ほど前までは、お茶摘みが終わると、家の座敷でお料理が振舞われ、歌ったり踊ったりしたそうです。今は、長い茶山の疲れもあり、お寿司などを手に家路につかれます。来年も元気で会えることを誓い合って・・・
◆おかしてもらいまひょか~
夕方6時前に、「しもてくださ~い(終了してください)」と声がけすると・・引き手さんが、「おかしてもらいまひょか~」と皆さんに言います。すると、「は~い、おおきに~」と手を止められます。
◆泊まりやまさん
やはり、30年ほど前までは、泊りがけのお茶摘みさんや男師(男性の仕事をする人)さんが来ておられましたが、最近は、送迎したり自家用車で来ていただいたりしています。
◆泊まり
3時以降に摘んだお茶の芽は、ほとんどあくる日に製造するので、コンテナで送風しておきます。
それを「泊まり」と呼んでいます。
◆茶見舞い
製茶時期になると、親戚や知人から茶見舞いをいただきます。ビール・ジュース・ドリンク・お菓子・食材などをいただいたりします。
◆シゴキ
玉露摘みです。お茶の新芽は、1芯5葉まで伸びますが、品質のいい玉露は、1芯3葉で摘んでもらいます。あとの2葉は、葉っぱだけ取ってもらいます。この摘み方を、『シゴキ』といいます。
◆手ばる
時間内に切りのいいところまで終われる予定が、終えられない状態を、『手ばる』といいます。
◆お手柄
最近は、あまり使いませんが、時間内に切りのいいところまで終わらせたいときに、親方が『お手柄次第』と云いますと、時間内に終わって余裕があっても、時間いっぱいのお給金をつけます。(大おばあさんがよく言ってました・・・)
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