茶香服

　茶香服は、南北朝のころに　『闘茶』　と呼び京都を舞台にはじめ、文化人の
『遊び』として流行しました。
　当時、栄西禅師から明恵上人に受け継がれた京都の栂尾一帯の茶を『本茶』
としていたため『本茶』か他産地の『非茶』かを飲み分けることがはじまりです。
やがて、『かぶく（遊ぶ）』という風俗が歌舞伎芝居の名を生み、『茶香服』になり
娯楽遊戯として素人の間に流行しました。
　現在では服装や、やかましい礼儀作法には全く関係なく誰でもが参加できる
風流な品質飲み当てゲームになっています。　

ふつう玉露２種・煎茶３種を用い、それぞれの茶に『花・鳥・風・月・客』の名前
をつけて熱湯を差し、９０秒たったもので飲み分けます。一回飲むたびに自分の
思った銘柄の種別札を札箱に入れます。そして、一通り（５回）くりかえしてその
合計点で順位を決めます。
　満点は２５点ということになります。

　あらかじめ煎じ茶を茶鑵の中に入れておきます。急須の中には煎じ札を移して
熱湯を注ぐことになります。一通りすんだあと煎じ札を出して競技者に出した茶
の順序を教えて採点します。全部正解の場合は皆点（かいてん）５点とし、あと
３・２・１・０となりますが、全部誤りの場合は零点といわずに「チョット」とユーモ
ラスな表現をします。